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一度観葉植物を枯らした経験のある人にお勧めハイドロカルチャー

水耕栽培の観葉植物、ハイドロカルチャーとは

一度観葉植物を枯らした経験のある人にお勧めハイドロカルチャー

ハイドロカルチャーとは、「ハイドロ=水」「カルチャー=栽培」になります。
土を使わない、水耕栽培で育てられた植物を専用の植え込み材を使用して育てます。
水の管理が簡単で、清潔感があり、土を使った観葉植物よりも簡単に育てられるインテリアグリーンです。

ハイドロカルチャーの魅力とは

清潔・無臭

通常の栽培とは違い、土の代わりに粘土を1200℃で焼成発砲した植え込み材(レカトン)を使うので、とても清潔で無臭です。病害虫はほとんど発生しません。また、土植えだと湿った土の表面や受け皿のたまった水にカビが発生することがありますが、用土の表面は常に乾いていて、受け皿も必要としないハイドロカルチャーならその心配もありません。清潔第一のキッチンや食卓、洗面所などにも安心してグリーンを飾れます。

ハイドロカルチャーの観葉植物は清潔で食卓テーブルの上に置いても安心

蛍光灯の光で育つ

ハイドロカルチャーの観葉植物は、洗面所や廊下など、日の当たらない室内でも蛍光灯の明るさがあればよく育ちます。これは植え込み材のレカトンが多孔質構造をしていて、適度な水分空気を保持し、植物の根を活性化させ、観葉植物の耐陰性を高めているからです。

ハイドロカルチャーの観葉植物は蛍光灯の光でも育つ

室内の空気をきれいにする能力が高い

植物は室内の空気の汚染物質を吸収分解し、室内の空気ををきれいにしてくれます。適度な水分と空気を保持するレカトンは、この汚染物質を分解吸収微生物の繁殖を助けます。そして植物の根を活性化させ、蒸散作用を活発に行い、室内の空気をきれいにする効果を高めます。

水耕栽培の植物

ハイドロカルチャーは、水耕栽培の植物になります。綺麗な水を常時浸し水が腐らない限り植物は健康にすくすくと育ちます。
水に浸し続けていても上部の部分が完全に水に浸されない限り呼吸をする為、腐りません。

ハイドロカルチャーの水耕栽培の様子

手間がかからない

水の量は鉢底5分の1程度まで。毎日水やりする必要はなく、病害虫もほとんど発生しないので手間がかかりません。肥料もほんのわずかで大丈夫です。また、多孔質のレカトンは土より軽量なので、室内の掃除の時など、移動が楽です。

いろいろな鉢が使える

ハイドロカルチャーは容器の底に少しだけ水をためて育てる栽培方法なので鉢に底穴は不要です。ガラス器や陶器の食器なや花器など、色々な容器が使えます。部屋の雰囲気にマッチした鉢を選びグリーンで個性的な演出ができます。

ガラスの鉢やコンクリートブロックや通常のプランターなど、穴が開いていない器ならなんでもお使いになれます。
下の写真は、コンクリートブロック、通常のプランターポット、ガラスの器に花瓶を使用しています。

ハイドロカルチャーの観葉植物は、いろいろな器が使える。ガラスやコンクリートや花瓶などもプランターポットとして使える

ハイドロカルチャーならではの鉢

ハイドロカルチャーに使用される植物は、水耕栽培にて育成された植物になります。
その為、水耕栽培ならではの飾方、楽しみ方があります。
下の写真は、金魚鉢に植物とメダカを一緒に育てている写真になります。

ハイドロカルチャーとメダカを一緒に育てる

家具とハイドロカルチャーが一体になったテーブル

ソファの前のセンターテーブルをオリジナル制作して観葉植物と金魚を組み合わせてみました。
ハイドロカルチャーを使用するとこんな楽しみ方も出来ます。

センターテーブルをプランツテーブルにしてみた

ハイドロカルチャーのプランツテーブル

他にも観葉植物の吊り下げ用の鉢

水耕栽培で育てられた観葉植物をハイドロカルチャーで育てると色々な吊り下げの鉢も使えるようになります。
ハイドロカルチャーの吊り下げ用の鉢の色々な種類の画像

上の写真のように水漏れをしない、穴の開いていない器なら何でもお使いになれます。
器に紐やチェーンを取り付け、ハンギング出来るようにすれば完成です。

ハンギングプランターを使用するうえで土を使った場合との利点の比較として
ハイドロカルチャーは、レカトンを使う為、土の物より軽いので吊り下げする場合に簡単。
水やりも週一回程度で十分な為、高い位置に吊り下げた場合も水やり頻度が減るので管理が簡単。

この2点がハンギンググリーンをする際にお勧めの理由です。

こんな珍しい吊り下げのプランターもあります。

植物と照明が一緒になった吊り下げのプランター

照明と植物を一緒に吊り下げれる鉢。プランターポットの画像

上の部分にライティングが付き、下の部分にガラスの鉢がついた珍しい鉢になります。
照明とハイドロカルチャーが一緒になった吊り下げ用のプランターポット

ハイドロカルチャーのお手入れ方法

置き場所

ハイドロカルチャーの観葉植物の置き場所は、「直射日光の当たらない明るい室内」が基本ですが、丈夫に育てるためにはそれぞれの植物の好む環境を確かめることが大切です。観葉植物の多くは環境順応性が高いので、徐々に慣らしてやると、比較的暗い場所でも生育する事が出来ます。

風通し

室内の換気には気をつけましょう。ある程度風通しの良い場所のほうが植物は活発に呼吸作用を行い、元気に生育します。

水やり

ハイドロカルチャーの適正な水位は容器の深さの5分の1まで。容器の大きさによって異なりますが、せいぜい鉢底1~2cmです。ハイドロカルチャーで植物を枯らしてしまった原因は水位を守らなかったことが多いようです。水が多すぎて根が水に浸かったままでいると根は空気を吸えず、根腐れをおこして枯れてしまいます。

肥料

ハイドロカルチャーの場合、濃い肥料や肥料のやりすぎは禁物です。鉢底に穴が無いので、土植えの様に鉢底穴から水で流すことができないからです。したがって1000~2000倍に薄めた液肥を月1~2回程度がよいでしょう。
下の写真は、ハイドロカルチャーに使える、肥料と栄養剤になります。液体タイプと粉状のタイプになります。

ハイドロカルチャーの栄養剤と肥料の写真

日頃の手入れ

葉の美しさを楽しむ観葉植物は、葉のほこりが大敵です。葉の気孔をふさいでしまい、元気をなくしてしまいます。時々ほこりを落とすようにシャワーをかけて水浴びさせます。
花ものは時々鉢をまわして、まんべんなく光が当たるようにしましょう。

ハイドロカルチャーに必要な用具

レカトン

メーカーによってハイドロボール、アクアボールなどの商品名でも売られています。粘土を1200℃で焼成発砲した植え込み材です。多孔質で水と空気を適度に含むので根の生育には最適な、ハイドロカルチャー専用の植え込み材です。
レカトンにも種類があり、粒の大きいものと小さいものがあります。器と植物のサイズに合わせて使い分けをすると植物の育ちが良くなります。

ハイドロカルチャーに使用するレカトンの粒の大きさの比較

レカトン以外でも使える素材

ハイドロカルチャーで観葉植物を育てる際に、レカトン以外の素材でも代用がききます。
淡いホワイトが綺麗な天然鉱石のゼオライドや、黒い色を表現したい時に便利な炭のチップなど、器と植物に合わせて色も変えていけます。
水耕栽培ならではの楽しみ方のひとつになります。

ハイドロカルチャーに使える素材。ゼオライドと炭のチップ

彩り豊かなカラーサンドとネオコール素材

カラーサンド

天然鉱石ゼオライトと原料にした植え込み材。人や植物、環境に優しい素材になります。
多孔質でハイドロカルチャー向き、イオン交換機能や吸着効果などにより水質を綺麗に保ちます。
粒の大きさが異なり、綺麗なパステルカラーが特徴的です。

ネオコール

高知県育ちの杉やヒノキの木炭を材料にした植え込み材。
根の張りも良く、ハイドロカルチャー向き、脱臭、空気清浄、マイナスイオン効果等の炭の力が期待できる。
丸い小粒タイプの形が可愛らしく、黒やグレーなどのインテリアに使いやすい植え込み材です。

ハイドロカルチャーの土の代わりの植え込み材の紹介の写真

水位計

鉢底の水の量が一目でわかる水管理計。陶器など、不透明の容器を使う場合に必ずセットしておきます。水を入れると赤い針が上昇して適正水位を教えてくれます。いろいろなサイズが揃っているので、容器の深さに合わせて選びます。

いろいろな大きさの水位計の画像

容器の鉢の深さと植物のサイズによって組み合わせる水位計を選びます。
下の画像は直径13cmのポトスで、鉢のサイズは5号鉢になります。

水位計の見方

下の写真の水位計は、まったく水が無い「min」を指しています。
この「min」の部分にある赤い玉を、「min」と「max」の間にある線の部分になるまで水を入れるだけです。

Φ13cmのポトスに5号鉢のサイズと水位計の組み合わせの写真

陶器鉢、ガラス鉢

ハイドロカルチャーは穴のない容器を使うので、さまざまな器が利用できます。陶器鉢は水管理がしにくいので水位計を必ずセットします。

ハイドロカルチャーの鉢を作ってみました。

ガラスの丸い鉢とカラーサンドを使用して、カラフルな鉢を試しに作ってみました。
土の観葉植物では表現できない楽しみ方のひとつになります。

カラフルで綺麗なハイドロカルチャーのガラスの器と鉢の構造

動画でみて見る、ハイドロカルチャーの作り方

実際にハイドロカルチャーを作った時の動画にまとめて見ました。
下のリンクからハイドロカルチャーの楽しみ方、作り方をご覧ください

インテリアグリーンで植物をもっと身近に。ハイドロカルチャー

 

ハイドロカルチャー育成時の注意点

置き場所

なるべく日光が当たり風通りの良い場所に置きましょう。ただし、すき間風や冷暖房機の風が当たるところは避けましょう。急激な温度変化や極度の乾燥は植物にダメージを与えます。

水やり時

最初に入れた水が無くなった後、次に水やりするのは鉢底の水が完全に無くなってから2~3日してから。ハイドロカルチャーの重要なポイントです。容器の水が無くなっても、レカトンに水が含まれているので2~3日は水を供給できます。鉢底の根にも時々新鮮な空気を与えてやることが大切です。透明な容器は良く確かめながら、不透明な容器は水位計を見ながら、水差しなどで静かに、適正水位までみずを入れましょう。入れすぎた水はレカトンをタオルなどで押さえて容器を傾けて捨てておきましょう。

ガラスの容器を使う場合

ガラス容器で根に肥料を使うとガラスの汚れの原因になる場合があります。直接、根には肥料を与えず葉のつや出しや洗浄も兼ねて、葉面散布肥料を1~2週間に一回、スプレーするとよいでしょう。また、明るい場所に長期間置きすぎると藻が発生してガラス面が汚れる場合があるので気を付けましょう。汚れた場合は植物を一度出して、容器とレカトンをよく洗って植え直すと良いでしょう。

まとめ

ハイドロカルチャーの特徴は如何でしたでしょうか。
ハイドロカルチャーは、ドイツで生まれ、ヨーロッパでは色々な所でお目にかかれます。
日本でも、大型のショッピングモールや空港、ホテルなど商業施設などに広く普及しつつある植物の栽培・育成方法です。
特に簡単に育成できる点は非常に管理が楽で、過去に土を使った観葉植物を育てた経験のある方にとてもお勧めしています。
一度枯らしてしまった方は、その管理の方法と水やり、そして植物の生長を体験して頂いた時に、ハイドロカルチャーの魅力に
気づいて頂ける事でしょう。
また、清潔で虫が湧きづらい、カビが生えずらいなど衛生面でも非常に綺麗な植物をお楽しみ頂ける事でしょう。
土では出来なかった植物の飾方や、楽しみ方などハイドロカルチャーは、あなたのアイデア次第で色々な楽しみ方ができます。
是非皆様も、素敵なプラントライフ、インテリアグリーンをハイドロカルチャーを使って楽しんでみては如何でしょうか。